妊娠中にも登山に行っていた私ですが、お腹が大きくなるにつれ、ズボンはきつくなるわ、シャツはお腹を覆い隠せなくなってくるわで、ウェアを選ぶのに苦労しました。
海外では妊婦のスポーツもそこまで否定的に見られていないようですが、日本ではリスクを取らない傾向なのか、妊婦のスポーツについては推奨する向きは見られません。そのためか、速乾性のマタニティウェアというのがほとんどありませんでした。
このページでは、マタニティウェアを入手する方法(マタニティスポーツウェアのあるブランド)や、私が実際に妊娠月別に活用したアイテムや工夫したことについて書きたいと思います。
私の場合、お腹の中の子の成長が早く(下のグラフ)、39週で4100g越えで出産しているため、妊娠前の登山ウェアがサイズアウトする時期も早かった思います。妊婦さんがこのページを参考にされる際には、状況に応じて少し差し引いてお考えいただいても良いかもしれません。
マタニティスポーツウェアを入手する方法
日本では妊婦のスポーツがあまり推奨されていないためか、日本のブランドにはマタニティ用スポーツウェアというのがほとんど存在しません。日本のお店でも販売されていません。そこで海外ブランドのオンラインショップから調達することになると思います。海外スポーツブランドや、子供服を扱っている海外ブランドではオンラインショップでマタニティ用スポーツウェアを扱っているところがいくつかあります。
私がマタニティ登山で専ら活用したのはGAP Fitのマタニティウェアでした。私が妊婦だった頃はマタニティスポーツウェアが探しやすかったのですが、現在はマタニティウェアのカテゴリーがなく、妊婦でない人向けのGAP Fitと同列で紹介されているので商品が探しづらいです。またジョガーパンツなどは終売になってしまったようです。マタニティなどのワードでサイト内検索してみるとヒットすると思います。
GAP以外では、スポーツブランドでナイキ(NIKE)、アディダス(addidas)、プーマ(PUMA)などにマタニティスポーツウェアがあります。ただしaddidasはスポーツウェアといってもスカートや綿素材のものもあったりしますし、PUMAはほとんどヨガウェアですので登山に応用できるか吟味して選ぶ必要がありそうです。ファミリーブランドでは、H&Mやネクスト(NEXT)でレギンスやシャツなどが販売されているようです。ただしネクストのマタニティスポーツウェアは全てaddidasのウェアになっています。
2022年現在、ボトムスはヨガなどを想定したレギンスのみで、ジョガーパンツなどの取扱いは確認できませんでした。今後、新たな商品なども出てくる可能性もあると思いますので、検索エンジンで、「マタニティスポーツウェア トップス(またはボトムス)」「マタニティウェア 速乾」のようにサーチしてみるとヒットするかもしれません。
妊娠2~3ヶ月頃
妊娠2ヶ月はお腹が大きくなる前ですので、妊娠前と同じものを着用しました。
妊娠3ヶ月はちょうどコロナの第一波の緊急事態宣言期間中だったため、登山には行きませんでしたが、おそらく妊娠前とほとんど同じものを着用していたと思います。
妊娠4~7ヶ月頃
お腹が大きくなってきたため、登山用のズボンのボタンを外しファスナーも半開状態にしてアジャスターベルトのみで調節して着用するか、ゆったりめのレギンスを履きました。トップスは丈長のシャツかワンピース型のトップスを着用してお腹を隠しました。レギンスにしたのは、ボタンやファスナーを閉めないで着用することでズボンがずり落ちないか不安があったためです。当時はいろいろと試行錯誤していました(ズボンがずり落ちることはありませんでした)。ショーツは西松屋の化繊タイプ(速乾とうたってはいないが早く乾く)のマタニティショーツを使っていました。
- パターン① マタニティ用Tシャツ+通常の登山用ズボン
- シャツ:GAPのマタニティ用スポーツTシャツを活用しました。お腹が隠れる丈のため、パンツのボタンを外してもバレません。登山専用のシャツより速乾性はやや劣るのですが、マタニティ登山では難易度も歩行距離の面からも難易度をかなり落とした登山となるので、十分満足できるレベルです。
- パンツ:妊娠前から履いているパンツを騙し騙し使いました。ファスナーやボタンはきついので外し、アジャスターのみで固定しました。
- パターン② ワンピース型トップス+ゆったりめレギンス
- ワンピース:モンベルのWIC.ストレッチ トレールワンピースを、普段よりワンサイズ大きめのものを購入して使用しています。ストレッチ素材で速乾性にも優れているのでお勧めです。欠点は斜度のある坂道でスカートの中が見えるんじゃないかと主人が気が気でないことです。斜度が小さめの登山道では心配ないでしょう。
- レギンス:妊娠前にも使っていたレギンスで速乾性のもので、ややゆとりのあるものを使用しました。ドン・キホーテやホームセンターなどで安く購入したものです。
- その他
- ブラジャー:モンベルのジオラインメッシュソフトブラを使いました。マタニティ用ではありませんが、サイズが細かく分かれていて大きめのカップもあること、ワイヤーが入っていないこともあり便利です。フロントオープンタイプは妊娠中だけでなく授乳中でも(もちろんサイズが合えば卒乳後も)使えます。
- ショーツ:西松屋で売っていた、ナイロン・ポリウレタン製のショーツを使いました。
- 雨具:妊娠前のものをそのまま使いました。もともとゆとりがあったため問題ありませんでした。パンツは多少きつかったのですが、妊婦は雨の日や長時間の登山はしない前提ですと、雨具の出番があったとしてもごく短時間です。
- ザック:妊娠前のものをそのまま活用しました。腰のベルトは締め付けないようにいちばん緩い位置で留めていました。
妊娠8~9ヶ月の服装
だいぶお腹が大きくなり、登山用のズボンは苦しくなりました(私の場合、子供の成長が順調すぎて?39週4100g越えでの出産だったため、一般的な妊婦さんよりお腹が大きくなるのが早かったということもあります)。たまたまGAPでマタニティ用スポーツ用ボトムを見つけたので、それが役に立ちました(残念ながら現時点では終売となっているようです)。登山用に作られたものではありませんが、足をあげても突っ張ることなく動きやすいので重宝していました。ちょうどこの頃は9~10月で秋になってきたこともあり、防寒対策も必要となりました。かといって2~3回の山行のためにマタニティ用長袖シャツを購入するのはもったいないので半袖シャツにアームカバーを付けて使用していました。
- パターン スポーツTシャツ+アームカバー+マタニティ用スポーツボトムス
- シャツ:GAPのマタニティ用スポーツTシャツ
- パンツ:マタニティ GapFit フルパネル ミックスファブリック ジョガーズまたはマタニティGapFit ドローストリングパンツ(ブラッシュドジャージ)
- その他
- ブラジャー・ショーツ・雨具は妊娠4~7ヶ月と同じです。
- インナー:マタニティ用ではありませんが、レディースドライナミックメッシュショートスリーブ (DRYNAMIC MESH)を着用しました。大きくなったお腹まで覆うことはできませんが、ボトムスでお腹周りまでカバーしてくれるので違和感ありませんでした。
- ザック:妊娠前のものをそのまま活用しました。腰のベルトはいちばん緩い位置で留めるか外していました。短時間の登山の場合は、腰ベルトのないサブザックを活用しました。
- 防寒着:妊娠前のものを活用しました。お腹まではカバーできませんが、ランチ休憩時など短時間の使用なので、特に不便は感じませんでした。
まとめ
妊娠初期は妊娠前に着用していたウェアをそのまま使うことができます。妊娠中期は、ズボンはボタンを外すなどで騙し騙し使えますが、トップスをお腹を覆えるものに、ショーツをマタニティ用に変える必要があります。妊娠後期になると個人差がありますが、登山用ズボンが入らなくなった場合はマタニティ用スポーツボトムスなどを調達する必要があります。