マタニティ登山(妊婦の登山)の注意点

マタニティ登山 岩木山
妊娠8ヶ月 岩木山にて
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妊娠が判明した時、登山を続けるべきかやめるべきか非常に悩みました。

当時インターネットで検索しまくって色々調べたところでは、「妊婦の登山はリスクが大きすぎるので避けるべき」という意見と「無理のない範囲ならリフレッシュになるのでOK」という意見とに分かれており、どちらかと言えば避けるべきと主張しているサイトが多かった記憶があります。

リスク回避を重視するか、メリットを重視するのかで意見が分かれているようでした。妊婦登山のリスクとしては「酸素の供給不足」「物理的な衝撃」の2点に集約されるようでした。激しい運動(無酸素運動)や高山の空気の薄さが胎児への酸素の供給に影響し、転倒などの大きな衝撃によって流産などの危険性が増加するということです。メリットとしては、山の景色・空気・自然の音に触れることによるリフレッシュなどが挙げられていました。

伝え聞くところでは、妊娠5ヶ月まで気づかずにアルプス縦走していたとか、妊娠初期までクライミングをしていたなんていう強者もいるようです。登山とは関係のない話ですが、著名なテニスプレーヤーが妊娠初期と思われる時期に全豪オープンに出場して優勝したという話もあります。無事に出産した後だから武勇伝的なことが言えるのではないか?と思う方もいらっしゃるかもしれません。とはいえ、私自身も妊娠前から妊娠2ヶ月で妊娠に気づくまで継続的に毎週のように冬山に行っており、体は少しずつ変化していくのに、妊娠を知る前後で登山のスタイルをきっぱり切り分ける必要性があるのだろうかと疑問に持ったことも事実でした。

リスクばかりを気にしていたら、妊婦は運動だけでなく、自動車や自転車の運転や食生活など、生活の場面場面全てに神経質にならなければならず、様々なことを我慢しなくてはいけません。そのようなストレスの溜まる生活が逆にリスクにならないのか?という疑問もありました。

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そこで私は、リスクを最小限にしながらも、ストレスなく登山でリフレッシュできるように、少しずつ登山のレベルや標高を下げながら登山を続けることにしました

そしてマタニティ登山を終えた今、マタニティ登山を振り返えると、当初想定していなかったリスクを感じたり、逆に神経質になる必要がなかったと思うこともあったりしました。このページでは登山中級(←私の登山レベルは妊娠前の日記などからご推測下さい)で高齢妊娠だった私が妊婦の時の視点で感じたことを中心に気を付けるべきポイントを体験談を中心にまとめてみたいと思います。

おそらくこのページにたどり着く方は大の登山好きの方かと思いますので、登山の技術・体力・経験などがそれなりにあり、山の知識なども備わっている方、そして妊娠中の経過が(過去の妊娠も含め)良好で健康な方、単胎の方という前提で書きます(←雨具や防寒具必要です!のような登山として当たり前のことも、切迫流産や妊娠高血圧症の傾向があるときに運動はやめて!といった妊婦として常識的なこともここでは書きません)。

なおマタニティ登山ウェアについてはこちらの記事を、実際に妊娠期間中に行った山行についてはこちらをご覧ください。

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妊婦の登山について注意することは「転倒しない(お腹に衝撃を与えない)」「酸素不足にならない」に集約できると思います。妊娠中後期はさらに「体の変化に注意する」必要もあります

以下はそれぞれについて、私が妊婦だった時に体験したこと、感じたことを中心に詳しく注意点を書いていきたいと思います。

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ちなみに、妊娠初期は新型コロナウイルス流行初期で緊急事態宣言期間であったため、妊娠中期~後期の体験談になります。

このページの内容は、医者や医療の専門家ではない、個人的な体験に基づく内容です。体力や技術、体調は個人差があります。ご自身の体力・技術・体調などに基づき自己責任で判断をなさってください。

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転倒しない

自分が転ばないことは大前提

妊娠前はなんてことなかった道でも、妊娠すると「転んではいけない」「守るべきものがある」という心理面での変化から、ちょっとした岩場でも怖さを感じることがあります。私は岩場はそれほど苦手ではなかったために、金峰山岩木山など、部分的に岩場のあるコースでもステップがしっかり取れるコースは特に怖さを感じることなく歩けたのですが(←妊婦でなくてもかなり慎重に下りている方もお見掛けしたため個人差あります)、八ヶ岳・天狗岳の天狗の奥庭は大きな岩がゴロゴロしている区間が長く、足がガクガク震え、来たことを後悔するくらいでした。八甲田山からの下山時、地面より高めに設置されている傾斜のある狭い木道(上毛無岱と下毛無岱の間)が濡れていて滑りやすく、後で詳しく書きますが後続の方の転倒に巻き込まれそうになり怖かったです。岩や狭い高架木道は転倒した時の衝撃も大きいため非常に危険です。

転倒しやすい岩場・鎖場・泥濘・ガレ場や木の根が露出しているえぐられた登山道、濡れた木道などは避ける(特に転倒したときの影響も大きい岩場や狭い高架木道)、できるだけ傾斜が緩やかで広く整備された登山道を選ぶ(特に下山路)、妊娠前に登っていた内容よりも数段階レベルを落とすなどを心がけると良いと思います。また滑りやすい雨の日や雨上がり直後、転倒しやすい強風の稜線は避ける方が良いでしょう。

八ヶ岳 天狗岳 天狗の奥庭

八ヶ岳・天狗岳の天狗の奥庭 下の方に見えるような大きなゴロゴロした岩の道が延々と続き妊娠中は怖かった…

木の根が露出した登山道は濡れていると滑りやすく特に下山は注意

もらい事故のリスクも減らす

滑りやすい場所はいくら自分が気をつけていても他人の転倒の巻き添えになるリスクも高くなります。私の実体験ですが、妊娠中に一度、先ほど書いた八甲田山からの下山時に狭い木道ですぐ後ろを歩いていた人が転倒してあわや追突事故寸前だったことがありました。下山時は後続者の転倒に巻き込まれる可能性があります。後ろからの追突ですと受け身を取ることもできません。ツアー客などで渋滞している時は適宜休憩するなどして調節し密にならない合間を狙って歩く、間隔を詰めてくる人はできるだけ先に行ってもらうように譲る、グループの場合はすぐ後ろを歩く人に十分な間隔を空けて歩いてもらうなどの対応をしてリスクを減らすしかありません。トレイルランナーが多いルートやハイシーズンの観光地化されたルート(初心者が多い)に行くのも考えものかも知れません(こういった登山道と妊婦に向いている道が競合する部分もあるので難しいところですが)。

八甲田山・毛無岱

八甲田山・毛無岱周辺には狭く傾斜のある高架木道があり人の転倒に巻き込まれるところだった…

必要に応じてストックを使う

私は転倒リスクを下げるためと体重増による足の負担を抑えるためにストックを活用していました。精神的なものかもしれませんが、安心感があり下山も楽になったような気がしました。ただ、産後登山を再開してストックなしで登るようになるとやはり両手が空いている方がしっくり来ます。この辺りは登山道の状況や個人の慣れによりけりかも知れません。

那須連峰・茶臼岳山頂

転倒のリスクや足への負担を減らすため、下山時は積極的にストックを活用していた

ストックを使う際は、必ずカバーを付けるようにしましょう。

できればバスは避け、自家用車での移動を

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山道を走るバスの中で立ちっぱなしは危険です。

登山口までの移動は自家用車を使う方が良いでしょう。東北遠征で岩木山に登った時、スカイライン8合目まで路線バスで行ったのですが、混みあっていて座ることができませんでした。出発前に親切な方が席を譲って下さり、結果的にはご厚意に甘えて座らせて頂きました。九十九折の山道を走るバスで立った状態というのは妊婦には登山よりも過酷かも知れません(本来はレンタカーを借りる予定だったのですが、免許証を忘れてバス移動となったので自業自得なのですが)。譲って下さった方は、たまたま山頂でお話ししたり写真撮影をし合ったりしたグループの方でしたので、もしかしたらそれも譲って下さったきっかけかもしれません。でも「席を譲ってもらうくらいなら登山するな」と思う方も多いかもしれません。

酸素不足にならない

心拍数を上げ過ぎない

酸素が足りなくなるとお腹の中の赤ちゃんに影響が出てしまうかもしれません。心拍数を計測できるスマートウォッチなどを活用し、できる限り有酸素運動の状態を保つように工夫します(220―年齢―安静時心拍数)×目標係数(0.4~0.6)+安静時心拍数が目安のようです(出典:江崎グリコなど)。安静時心拍数は妊娠中上昇していくので妊娠前の安静時心拍数はあまりあてになりません。下の画像は妊娠期間中とその前後の安静時心拍数の変化です(3月末妊娠判明、11月下旬出産)。私も息が上がると感じたときは心拍数をチェックし無酸素運動状態が長く続かないようチェックしながら登りました。急登などでは一時的に150近くまで上がることもありましたが、そういう時はよりゆっくり歩くように心がけました。妊婦のペースに合わせてもらえる方(夫さんなど?)と登った方が良いと思います。標高差が小さく急登が少ない(短い)コースを選び、荷物はできる範囲で軽量化すると共に(私の場合一眼レフを持って行くのは諦めました)、山に行かない日も体力維持のために有酸素運動を行うなども心がけました。

妊娠中の安静時心拍数の変化

妊娠中とその前後の安静時心拍数の変化(3月末妊娠判明、11月下旬出産)

妊娠前より高い山に登らない

標高も酸素不足の原因になります。高山病へのなりやすさは個人差もありますし、体調によっても変わるので一概にどこまでOKでどこからがNGかは言えないと思いますが、妊娠発覚当時に妊婦は標高2000mくらいまでと書いてある記事も見かけたことがありますので、一般的にはそうなのかもしれません。高山病は2500mくらいから発症する人がいること、妊婦の場合はより慎重にならなくてはいけないことを考えると、理に適っていると言えそうです。

それ以上の標高は自己判断&自己責任でということになりますが、妊娠前から日常的に高山に登っていて、頭痛などの高山病の兆候も全く感じなかった方であればその時の標高が1つの目安になり得るかも知れません。個人の経験を書きますと、妊娠する前の秋ごろから妊娠直前まで、台湾の玉山(3952m)をはじめ3000m峰や2500m以上の山に登っていて体が慣れていたためか、妊娠2ヶ月(←まだ気づいていなかった)の常念岳(2857m)妊娠7ヶ月の乗鞍岳(3026m)で特に問題は起きませんでした(登頂してすぐに下山しました)。真夏の低山は地域によっては熱中症という別のリスクもあるので、どちらのリスクを取るのか難しい問題でもあります。

乗鞍岳山頂

妊娠7ヶ月で登った乗鞍岳 標高より雨風がきつかった(雨の時は滑りやすく危険)

体の変化に注意する

足元が見えづらくなる

お腹がだんだん大きくなってくると、バランスを取るように姿勢が後傾になりがちです。お腹が大きくなる+姿勢が後傾になるということは、つまり足元が見えづらくなるということです。特に下山の時は、急坂になればなるほど足元が見えにくくなり危険度が増します。お腹が大きくなるほど、特に下山においては整備された道や緩斜面を選択するなどコース選択に注意を要します。

岩木山 妊娠8ヶ月

お腹が大きくなると姿勢が後傾になり足元が見えづらくなる

体の感覚が変わる

妊娠後期になると、お腹の大きさに感覚がついていかなくなります。日常生活でも、通れると思った場所がお腹が邪魔して通れなかったり、テーブルをよけたつもりがお腹をぶつけてしまったり…感覚が変わることで色々なものが思わぬ障害物になります(私の場合は4100g越えの子だったので一般的な妊婦さんよりも感覚のずれが酷かったかも知れません)。木がうっそうと茂っている狭い登山道や片側(両側)が切れ落ちている狭い登山道、岩の間を潜り抜けるような登山道も難しくなります。

お腹がじゃまして足が上がらなくなる

またお腹が大きくなるにつれ、足が高く上がらなくなりますかがむことも難しくなるので、登山靴を履いたり紐を結び直したりするのも、ザックを下におろして中身を取り出すのにもいちいち難儀します(笑)。歩幅は小さくというのは登山の基本ではありますが、妊娠中は否応なくそれを強制実行させられることになります。3点支持で登らなくてはいけないような岩場に行くのは論外ですが、ステップを小刻みに取りにくい急登、段差の大きな階段や大きな石がゴロゴロした岩場倒木など障害物のある道は物理的にも厳しくなります。お腹の大きさに合わせてより整備された道や緩斜面を歩くようにしましょう。

武尊山登山道の鎖場

3点支持で登るような岩場はお腹が邪魔になりバランスを崩しやすい

私の場合、妊娠中後期は足がつりやすくなりました。幸い登山中につることはありませんでしたが、日ごろから足がつりやすい人はこの点でも注意が必要です。

リスクにできるだけ備える

単独行(ソロ)は避ける

1人では万一の場合に対応ができないことがあるため、夫と一緒に登りました。気休めにしかならないかも知れませんが流産の可能性が高いとさされる妊娠初期は生理用ナプキン(夜用)を持ち歩きました(登山でなくても日常的に持ち歩いている方が多いと思いますが)。

僻地には行かない

妊娠中には思わぬ体調の変化などがあると言います。そのため山行は日帰り登山に限定し、体調の良い時に、所要時間ができるだけ短いコースを選ぶようにしました。何かあった時にすぐに下山できることは重要です。いざという時に備え、登山口からいちばん近い産婦人科のある病院を確認しておくと良いでしょう。またその病院まで時間がかかるような僻地には行かないほうが良いでしょう。

妊娠を打ち明けられない人とは一緒に行かない

妊娠前から既に仲間と登山の計画をしていた場合、断るべきか悩むこともあると思います。家族やごく親しい友人でもない限り、安定期に入るまでは秘密にしておきたいという気持ちもあると思います。しかし一番危険なのは、グループの誰にも妊娠の事実を打ち明けずに一緒に登山に行ってしまうこと。万が一の時に適切な対処ができなかったり、かえって迷惑をかけてしまうこともあります。また妊娠中は心拍数が上がり、息も上がりやすくなります。ゆっくり歩く必要があり、同行者にもそれを理解してもらう必要があります。妊娠を打ち明けられないような人との登山は、体調不良などの理由をつけて断るべきです。

一旦ブランクを作ったら産後まで登山は中断

安定期に入るとお腹が急激に大きくなり、妊娠前や妊娠初期と体の感覚が全く変わります。個人差はあるかもしれませんが、私は妊娠4ヶ月頃からお腹が大きくなり胎動を感じるようになり、妊娠5ヶ月目(6月後半)頃から体重が増加し始めました(下のグラフ)。妊娠中も途切れることなく継続的に登山を行っているのなら、感覚の変化に少しずつ順応させることができるかも知れませんが、妊娠期間中にブランクを一度作ってしまったら、バランス感覚や足の可動域、足への負担感が大きく変わってしまうため、産後体が戻るまででは登山は中断する方が良いと思います。お腹が大きくなってからいきなり登山をするというのは非常に危険です

妊娠中の体重の変化

妊娠中の体重の変化(3月末妊娠判明、11月下旬出産)

登山のやめ時は?

私は妊娠9ヶ月(32週)まで登山に行っていました。その後は引越などの予定があったためスケジュール的に行けなくなったということもありましたが、仮に行ける状態であったとしても32週で止めていたと思います。臨月に入るといつ生まれてもおかしくない正産期に入りますし、私の場合、お腹の子が大きく成長していたため、妊娠32週ですでに推定体重2250gと、臨月に近いくらいお腹が大きく、これ以上の登山は難しいと感じたためです(下のグラフ)。出産前最後の山行で十分満足したので後は出産に備えようという気持ちにもなっていました。何週目頃からだったか正確な記憶がありませんが、出産が近くなると骨盤がバリバリと開いていく感触もあったので(実際にバリバリという音がしたというわけではありませんが、感覚としてバリバリという感じでした)、足や腰の関節に負担がかかる登山にリスクを感じるようになりました。適度なウォーキングは安産にもなりやすいということを聞いたので直前まで続けていましたが。

胎児の成長記録

胎児成長曲線(子供の成長が実線、39週の出産時は4100g越えでした)

SNS等を見ると臨月でも登っている方もお見受けしますし(ご近所の低山ですが)、お腹の成長や体調の変化には個人差がありますので、何週までOKで何週からNGというのを一括りに断言することはできません。ただ、登山をやめるきっかけを書くのであれば、次のようなタイミングかと思います。ここに書くまでもなく、切迫流産(早産)や妊娠高血圧症などの兆候があってドクターストップがかかった場合は止めましょう。

  • 体の感覚に違和感を感じ始めた時(足が上がらなくなった、かがむのが辛くなった、家具などにお腹をぶつけるようになったなど)
  • 自分自身に心境の変化があった時(登山は充分満喫したのでそろそろ出産準備に専念しようみたいな?)
  • ブランクを作ってしまったとき(体のバランス感覚や足の可動域などが大きく変わる可能性があります)
  • トイレのタイミングが短くなったと感じた時(お腹が大きくなると膀胱が圧迫されトイレが近くなります)
  • 登山用ズボンが入らなくなった時(ウェアについてはこちらもご覧ください)
  • 血圧が普段より高かった時(私の場合登山をやめた32週の時点では上がっていませんでしたが、臨月から出産直前にかけて急上昇しました)
  • 息切れしやすいと感じた時(お腹の赤ちゃんが酸素不足にならないようにするため)
  • 季節の変わり目(梅雨に入った時、猛暑の季節になったとき、冬山シーズンになったときなど)
  • 正産期に入った時(経産婦さんはより慎重に)

雪山は?

妊婦の雪山登山については、私はあまり経験がないので正直分かりません。私の場合、妊娠5~6週で体の変化がほとんどなかった時期(常念岳巻機山)をのぞけば、全て雪のない夏山でした。妊娠判明が3月末で出産が11月下旬でほぼ夏山シーズンだったこと、4~5月まではコロナ禍が始まり緊急事態宣言期間中だったためです。妊娠初期に(気付かずに)冬山に行ってしまっても心配する必要はないということくらいは言えそうです。

常念岳 妊娠2ヶ月

妊娠2ヶ月であることに気付かずに登った常念岳

体の変化が顕著になる妊娠中後期の雪山については、経験がないので分かりません。基本的にここで書いた転倒(滑落)しない、酸素不足にならない、リスクに備える、体の感覚の変化に注意するなどは夏山・冬山共通の注意点かと思いますが、例えばアイスバーンになりやすい時期・時間帯は避けるといった夏山にはない注意点がありそうです。もっとも、それ以前に妊娠中後期に着られる冬山用ウェアを探すのは夏山以上に難しいので、防寒上のリスクが大きそうな気もします。

まとめ

妊娠すると、妊娠前に行っていた登山からはレベルを落としたり、標高を低くしたり、標高差を小さくしたり、行程を短くするなどいろいろな制約があるかと思います。でも、制約があるからこそ、より身近な山やそれまで歩いたことのない山の魅力を発見するチャンスと前向きに捉えることができると思います。北アルプスや南アルプスの縦走はできなくなるかもしれませんが、例えば東北や北関東などはなだらかで標高が低い山や湿原があり、山の麓には秘湯の旅館があるなど、南北アルプスとは違った魅力のある場所がたくさんあります。出産後、ベビーキャリア登山をするようになると、お腹で守られていた赤ちゃんを守るものがなくなるためマタニティ登山よりもより慎重になる必要があります。マタニティの時期ならではの登山をぜひ楽しんでください!

マタニティ登山 八甲田山

妊娠8ヶ月 八甲田山にて

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