子供の成長と登山 成長段階ごとの特徴

田貫湖畔ハイキング
田貫湖畔ハイキング

子供が生後半年になった頃から子連れ登山を始めました。最初はほぼキャリアの上で過ごすことが多かった子供も、成長と共にキャリアから下りて歩くようになりました。また、最初はミルクや離乳食、オムツのお世話など、準備することもやるべきことも多かったのですが、少しずつお世話することが減るようになりました。このように、子供が成長するにつれ、山選びや準備物も変化しています。このページでは、それぞれの成長段階ごとの子連れ登山の特徴についてまとめてみたいと思います。

現段階では子供は3歳。大人とほぼ同様の登山ができるようになるまではまだ数段階あるかと思いますので、成長とともに都度感じたことをアップデートしていきたいと思います。

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生後半年頃~1歳半頃まで(おすわり~あんよ初期)

<この時期の登山の特徴>

  • 子供は登山行程のほとんどをベビーキャリアの上で過ごす。
  • 大人の体力・技術に合わせた山を選びやすい(酸素の薄い高山はNG)。
  • 子供がぐずった時に予定外の大休止を挟む場合がある。
  • 子供の体重は軽いが、その分ミルク・離乳食・オムツ・着替えなどのお世話グッズが多い。
  • 子供に合うサイズの速乾・防水ウェアがほとんどない(雨の日の登山は厳禁)。

子供のお座りが安定する(ベビーキャリアに長時間座れるようになる)生後半年頃から、子供の歩行が安定する(まとまった距離を歩いたり、坂を上ったり、段差を超えられる)1歳前期頃までは、子供は登山の行程のほとんどをベビーキャリアの上で過ごすことになります。子供がベビーキャリアから下りるのは休憩時くらいです。たっちができない時期は子供に靴を履かせる必要はありませんが、たっちが安定したら持参すると休憩時のお世話が楽です。

体重はまだ軽いので、無理は禁物ですが、大人の技術と体力次第で山を選びやすい時期ではあります。ただし、乳幼児は酸素の薄い場所が苦手なので、大人がいくら熟達者だとしても3000m級などの高山に連れて行くのはNGです。低山から始めて子供の様子を見ながら少しずつ標高を上げていくのがお勧めです。大人の技術次第では雪山も連れていけますが、寒い時期のオムツ交換は負担がかかり、かといってオムツを変えないと赤ちゃんのお尻周りが冷えてしまうため、長時間の山行は避けた方が良いです。詳しくは乳児(赤ちゃん)連れ登山の注意点もご覧ください。

残雪期立山雄山子連れ登山

技術と体力次第で山が選べる(ただし高山はNG)

月齢が低いこの時期は、オムツが不快な時やお腹すいた時にぐずり出すことがあるため、予定外の大休止を取る必要があることもあります。ゆとりをもって計画する必要があります。たっちが安定する1歳くらいまではオムツ交換時に寝かせる必要があるため、広く平坦な休憩スペースが確保できる(できれば寝かせられるベンチのある)コースがお勧めです。月齢が上がるとともにおやつもおしっこも間隔も長くなるため、少しずつお世話は楽にはなっていきます。

上塚と下塚の間でランチタイム

平坦な休憩スペースがあるコースがおすすめ

子供の体重は軽いですが、その分、子供のお世話グッズが多くなります。例えば食事関係では、液体ミルク(または粉ミルク+お湯+冷まし水)・哺乳瓶・離乳食・スプーンやフォーク・スタイ・スパウトなどが必要になります。また、手づかみで食べたり頻繁にこぼしたりするため、後処理用にティッシュ・ウェットティッシュ・タオル・ゴミ袋なども必要です。またオムツ・おしりふきも予備も含め多めに持ち歩く必要があります。お漏らしした時や飲み物をこぼした時用に着替えも必要になります。月齢が上がるにつれ、ミルクと哺乳瓶が不要になり、さらに食事も大人と共有できるものが増えていくため、楽になっていきます。詳しくは赤ちゃん(乳児)連れ登山で必要な持ち物・準備物もご覧ください。

ベビーキャリア登山の準備物(食事関係)

食事関係 これに液体ミルクや嗜好品を加える

ベビーキャリア登山の準備物(おむつ関係)

おむつ関係

この時期悩ましいのが子供用の速乾・防水ウェア。子供用速乾ウェアは100サイズ以上で展開するブランドがほとんど。90サイズ以下の赤ちゃん用の服は天然素材の綿が中心で、それ以外にウールや機能性素材(ヒートテックなど)が少数ある程度です。キャリアに乗りっぱなし=ほとんど汗をかかないため、夏はやむを得ず綿素材を着せました。冬はウール素材やヒートテックを重ね着し、上にダウンを着せていました。防水ウェアは90サイズあたりから展開しているブランドもありますが、90サイズは透湿性のないポンチョなどの簡易的なものがほとんど。あとは撥水性のウィンドブレーカーがある程度です。透湿防水性の素材の雨具は100サイズ以上になります。雨対策として、ウインドブレーカーとポンチョを持ち歩いていましたが、雨予報の日は登山に行かないようにしていました。スノーウェアやスノーブーツは1歳前後から着られるものもあるため、雪山は(大人の技術次第で)連れて行くことができます。詳しくは、赤ちゃん用の登山ウェア・シューズもご覧ください。

乳児用登山ウェア レインウェア・ウィンドブレーカー

90サイズ前後のウィンドブレーカーと雨具

1歳半頃~3歳頃まで(トイトレ期)

<この時期の登山の特徴>

  • 少しずつベビーキャリアから下りて歩く時間が長くなる。
  • そのため子供が歩きやすい、広く安全性の高い登山道を選ぶ必要がある。
  • 子供の体重は重くなるので背負う時はロング縦走時の荷物並みの重さに。
  • 登山の準備は楽になる(オムツ関係の荷物は引き続き必要だが、ミルクや離乳食関係の荷物はほぼ不要)。
  • 子供のサイズに合う速乾・防水ウェア・スノーウェアはあるが、防水シューズや雪山系のギア(アイゼンなど)はほとんどない。
  • 3歳近くになるにつれ傾斜のある道も登れるようになる(雪山は除く)。

子供の歩行が安定し、長距離歩いたり、坂を上ったり、階段を上がったり下りたりできる1歳中期頃から、オムツが取れる3歳頃にかけては、少しずつ子供がベビーキャリアから下りて歩くようになります。

子供が少しずつ歩くようになると、大人の技術や体力だけでなく、子供の身体能力に合わせたコース選びが必要になります。歩き始めの頃は平坦な箇所の多い道や、手をつないでも歩けるような広々とした緩斜面のコースがお勧めです。車通りの少ない林道歩きを含むコースでも良いかも知れません。逆に急登や細い道(特に切れ落ちている道)が続くコース、段差のある岩場や階段を含むコースはお勧めできません。子供の成長と共に少しずつ斜度を上げたり歩いてもらう時間を増やしていきます。

祖母山 国観峠

1歳半ごろから平坦な道を歩くようになる。

この時期はちょうど色々な物事に関心を持つと同時にイヤイヤ期でもあるため、予定しているコースとは別の方向に行きたいと主張したり、コース上に気になる植物などを見つけると立ち止まって動かなくなり無理に引き離そうとするとギャン泣きしたりします。ベビーキャリアに長時間乗せていると歩きたいと主張したり、逆に疲れたり眠くなったりするとキャリアに乗りたいと主張する時もあり、大人が振り回されるときもあります。

3歳に近くなると歩ける距離が長くなり、少しずつ急坂も歩けるようになり、子供の個性によってはゴツゴツした岩場や木の根など、幼児には一見危なそうな障害物に興味を示すことなどもあるかもしれません。親が離れず見守ることが前提ですが、他の登山者の邪魔にならない範囲で子供にチャレンジさせてみるのも良いと思います。

横尾山からの下山

2歳後半くらいになると岩場などへの興味が出てくる場合も

1歳後半になると卒乳していることが多く、また離乳食から幼児食になるため、わざわざ子供用にミルクや離乳食を準備する必要はなくなります。飲み物をこぼして欲しくない場合はスパウトのみ持ち歩くと便利ですが、3歳近くなると水筒(ストローまたはコップ付き)でもほとんど問題なくなるでしょう。登山の準備はかなり楽になりますが、オムツ関係の準備だけは引き続き必要です。

体の成長と共におしっこの間隔は長くなりますが、1回の量が増えるため、タイミングが悪いと服を汚すことがあります。夜用の吸収量の多いオムツ、オムツ交換の回数が節約できる吸収パッド、交換が楽なナプキン式のとれっぴー(夜用)などを準備すると良いでしょう。いずれにしても着替えは持参した方が良いです。成長と共にトイレのタイミングを伝えてくれるようになり、3歳近くなるとほとんど漏らすこともなくなりますが、長時間の登山の時や登山口にトイレがない時は引き続きオムツ・着替えを持参する方が安心材料にはなります。

乳児期に苦労する登山ウェアですが、100サイズくらいからは速乾ウェアも防水ウェアも入手しやすくなります。そういう意味では乳児期ほど雨に敏感になる必要はありません。ただし3歳以下用の防水仕様の登山靴はほとんどないため、雨が降ったらはキャリアに乗せて下山するつもりでいる方がよいでしょう。アイゼンなどのスノーギアも3歳以下用はないため、雪山を歩く場合はほぼ平坦でかつ凍結していない場所に限定されます。雪山も大人が子供を背負う前提で計画した方が良いでしょう。

乳児用登山ウェア 夏山用

100サイズの速乾スポーツウェア

3歳頃~6歳頃

<この時期の登山の特徴>

  • 入門~初級程度の日帰り登山は少しずつ自力で往復できるようになる(積雪期を除く)。
  • 4歳頃になるとほぼベビーキャリアを卒業する。
  • トイトレもほとんど終わるため、オムツ関係の荷物も必要なくなる。
  • 背が低い(歩幅が狭い)ため急峻な岩場や梯子の多いコースはまだ難しい。
  • 大人より高山病になりやすいため、富士山のような高山は避ける。
  • 子供用アイゼンが装着できるようになったら少しずつ雪山にもチャレンジできる。

このページを書いている2024年春時点で子供は3歳のため、逐次アップデートしていきたいと思います。

3歳児になるとだいぶ体力がついてくるので、短距離の登山であればほぼ自力で登って下りてくることができます。ただ、3歳になったばかりの頃はまだ登りで疲れると眠くなる子も多いので、ベビーキャリアはあった方が良さそうです。年齢が上がるにつれ、自力で登れる距離が長く、標高差も大きくなっていき、昼寝もほとんど必要なくなるので、ベビーキャリア卒業になります。SNS等を見ていると4歳頃で完全に卒業する子が多そうです。

トイトレはほぼ終わり、自力でトイレに行けるようになるため、オムツ関係の荷物は必要なくなります。ただ、3歳児前後ではまだ大きい方がトイレでできなかったり、夜はオムツを付けないとおねしょしてしまうという子も多いので長距離登山や泊まりの時などは子供の状況に応じてあった方が良いです。うちの子供は遠征の時になぜかお腹をこわすことが多かったため、保険としてオムツは持って行っていました。最近はトイトレを洋式前提で行っている子が多いと思いますが、登山道はまだ和式トイレが多いので、登山の距離を長くしていく過程で和式トイレの使い方も教える必要があります。

まだ大人と比べると背が低く歩幅も小さいため、歩幅が必要な急峻な岩場(身近な例では瑞牆山や八ヶ岳の赤岳や天狗の庭周辺など?)やハシゴのあるところは難しいと思います。初心者向けのコースから初めて少しずつレベルアップしていくと良いでしょう。大人と比べて高山病になりやすいため、富士山は避けた方が良いですし、他の3000m級に行く場合も2000m級で慣らしてからが良いでしょう。3000m級といっても、未就学児で行けそうなのは立山、乗鞍岳、木曽駒ヶ岳(+御岳山)くらいかもしれません。

子供用アイゼンはだいたい18cmや19cmから発売されているので、そのくらいの足の大きさになれば雪山にも少しずつチャレンジできるようになります。冬は厚手の靴下を履くと思うので、だいたい5歳児前後くらいからかと思います。

 

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