幼児(未就学児)連れファミリー登山の注意点

曲足林道登山口から中山展望台
曲足林道登山口から中山展望台
この記事は約5分で読めます。
記事内に広告が含まれています。

個人差はありますが、2~3歳頃になると徐々にベビーキャリアに乗る時間が短くなり、自力で歩く距離や標高差が大きくなると思います。4歳頃になると体重的にもベビーキャリアに乗せることが難しくなり、完全に卒業を考えなければいけなくなります。卒業に向けて、最初は平坦な広い道を少し歩かせ、少しずつ斜度を上げたり、距離を長くしたり、技術レベルを上げ、卒業という形になるかと思います。

このページでは、少しずつベビーキャリアから下りて歩くようになる幼児期のファミリー登山の注意点をまとめています。

赤ちゃん(乳児)連れベビーキャリア登山での注意点との相違を中心に書いていきたいと思います!

ベビーキャリア登山では、大人だけの登山の時よりレベルを落とすにしても、ある程度は大人の技術・体力に合わせた山行計画ができました。しかし、子供が自力で歩くようになると子供の技術・体力・身長に合わせなければいけなくなります。ここがもっとも大きな違いかと思います。

子供の体力に見合った登山道を選ぶ

3歳頃から子供の体力が飛躍的に伸びるようになります。また、自力で頑張ろうとする意志も少しずつ芽生えてきます。我が子の場合、その時の気分や体調でムラはありましたが、3歳頃で標高差300m近く(ただし登りか下りかどちらかのみ)、4歳近くなると標高差400m近く(往復)は自力で歩くようになりました。

執筆時点では4歳ですが、子供の保育園では年中・年長にあたるクラスの11月頃に丹沢の大山登山(阿夫利神社から周回、標高差600m程度)に行きます。登山の前に散歩で相当距離を歩かせるなどの体力トレーニングをするようですが、裏を返せばトレーニング次第で多くの子供が5歳近くになれば標高差600m程度は登れるようになるのだと思います。

3歳頃はまだベビーキャリアも併用できるため、子供を担ぐ体力があればあまり標高差を意識しなくても大丈夫かも知れません。ただ、乳児期と比べると子供の体重も増えますので、担ぐのは大変になります。

以上は無積雪期限定の話です。積雪期については後述します。

子供の技術・身長に見合った登山道を選ぶ

自力で歩くようになって間もない2歳頃は、平坦で大人と手を繋いで歩けるような、広々とした登山道がおすすめです。成長や経験と共に、少しずつ狭い道や傾斜のある道にチャレンジしていくと良いでしょう。慣れるまでは標準コースタイムよりかなり時間がかかるため、時間に余裕を持った山行計画が必要です。

岩場はある程度子供の山歩きが安定し、傾斜のある斜面の上り下りができるようになってからの方が良いでしょう。うちの子供の場合はちょっとした岩場は楽しそうに登っていましたが、子供の意欲や好みにもよるかも知れません。最初は安定した足場を教えてあげたり、大人が前後について見てあげる必要があります。子供の身長ではとても届かないような大きな岩や垂直に近い岩壁がある道は避けるべきです。梯子がある場所も注意が必要です。甲斐駒ヶ岳の黒戸尾根のような大きな梯子が連続する登山道を幼児に歩かせるような人はいないかと思いますが、段差が広く、また垂直に近いような梯子や階段は大きなリスクが伴います。

ガレ場やぬかるみのような滑りやすい道(特に下山時)も子供は嫌がります。慣れないうちは、大人が前後から支えてあげたり、手を繋いだり、滑りにくい場所を教えてあげたりする必要があるでしょう。

4歳頃までは子供の足のサイズに合ったアイゼンがないため、また足が短くラッセルがむずかしいため、積雪期歩かせるのは一部の例外を除いて難しくなります。一部の例外とはほぼ平坦か緩斜面の登りで、凍結しておらず、なおかつラッセルの必要のない踏み固められた道です。

標高をいきなり上げない

ベビーキャリア登山の注意点でも書きましたが、いきなり3000m級に連れて行くのはリスクが伴います。我が子は少しずつ高所順応して2歳頃から立山も問題なく行けましたが(ベビーキャリアで)、幼児期から登山を始める場合はいきなり3000m級には行かず、2000m級から少しずつ標高を上げていくのが良いでしょう。富士山(3776m)はさすがに未就学児には不向きとされています。

積雪期の登山について

積雪期はアイゼンを装着できる足の大きさになるまで(4歳頃?)は、踏み固められた、凍結していない、ほぼ平坦な道に限定されます。うちの子供は4歳になる冬からアイゼンを装着し、冬山に行くようになりました。

しかしながらその場合でも、無積雪期では標高差400m程度自力で登れるようになったのに、積雪期はその半分程度が限界でした。考えられるおもな理由は、次の3つです。

1つ目は雪で覆われた道を歩くことに抵抗があるようでした。土や木道など固さのあるものの場合、そこに見える平面が接地面となりますが、雪の場合、雪の表面が接地面とは限らないため(たとえそれが数センチだとしても)、感覚が分からず怖いようでした。

2つ目は斜面で安定した足場がない(自分で作れない)ことです。キックステップがわからない、できないため、斜面を安全に上り下りする方法が見出しにくいようです。

3つ目は身長が低くラッセルに体力を使うことです。大人にとっては大したラッセルにはならないくるぶし程度の新雪でも、足が短い子供は消耗するようです。

直接的な理由にはならないかも知れませんが、このほか、雪遊びが大好きでそちらの方に時間を取られて疲れてしまったり、寒くてモチベーションが下がる(うちの子は風が強い日がダメでした)といった間接的な理由も影響しているのだと思います。

執筆時点では4歳のため、今後子供の成長とともに追記していきたいと思います。

泊まりの登山について

執筆時点ではまだ泊りの登山には連れて行っていないため、今後情報のアップデートがありましたら追記していきたいと思います。

関連情報

タイトルとURLをコピーしました