立山・室堂~雄山~龍王岳~浄土山~室堂 子連れ登山40 2歳

残雪期の立山連峰と剣岳 2歳

2023年のゴールデンウィークは立山に行きました。5月3日に立山黒部アルペンルートで扇沢から室堂に入り1泊、翌5/4に立山・雄山に登り弥陀ヶ原におりて1泊、5/5に弥陀ヶ原から扇沢まで戻り帰宅するという予定です。立山は昨年も同時期(ゴールデンウィークの前の週)に登っており、その時の印象がとても良かったので、今回のGWにも旅行先に選びました。立山・雄山は妊娠前にも晩秋に一度登っているため、今回が3度目となります。

ホテル立山の朝食バイキングは6:45スタートだったため、朝食を済ませて準備をして出発したのは8:30頃でした。ホテル立山にはロッカー・更衣室・オムツ交換台などを兼ね備えたスペースがあり、昨年お世話になった時はチェックアウト後荷物を預けるのに活用しました。今年は同系列の弥陀ヶ原ホテルに後泊することになっており、荷物を運んでいただけることになったため、朝の出発がとてもスムーズでした。

まずは立山・雄山(写真奥の山が立山連峰で雄山はその右端)を目指します。というよりこの時点では雄山ピストンの予定でした。昨年より早い時間のスタートで日帰りの登山者がまだ室堂に到着する前だったためか、この時点では登山者は少なく感じました。雄山の右側の峠が一ノ越で、まずは一ノ越に登ってから雄山に登るルートを取ります。

残雪期立山・雄山子連れ登山

上の写真からも分かるように、一ノ越までの道は終盤で傾斜がきつくなります。その傾斜のきついところを、夫は2歳になりずっしり重たくなった子供を背負って頑張ります。背後に見えるのは室堂平と大日岳・奥大日岳です。

残雪期子連れ立山登山 一ノ越への登り

一ノ越に着くと北アルプス南部の山々の景色が開けます。雲1つない空に槍ヶ岳や笠ヶ岳などの遠くの山々まで見ることができました。

残雪期立山登山 一ノ越から見る北アルプス南部

槍ヶ岳や水晶岳あたりのアップです。

残雪期立山登山 一ノ越から見る槍ヶ岳・水晶岳

一ノ越で小休止をし、とても暖かかったためヤッケやダウンなどはデポすることにしました(私だけ)。身軽になって立山・雄山への登りに取り掛かります。一ノ越山荘は営業していました。昨年GWの前の週に来た時は営業していなかったため、GWから営業するのかも知れません。

ガレ場でアイゼン装着すると非常に歩きにくかったため、途中荷物を下ろすスペースのある場所でアイゼンをとりました(ただし三ノ越あたりから一部凍結していたため、再びアイゼン装着しました)。

残雪期立山登山 一ノ越から立山・雄山への登り

高度を上げていくと一ノ越が徐々に小さくなります。右側のコブのようなピークが龍王岳です。

残雪期立山登山 一ノ越から立山・雄山への登り

標高を上げていくと大日岳・奥大日岳を見下ろす感じになってきます。雪が少し黄色くなっている部分は地獄谷のあたりかと思います。

残雪期立山登山 室堂平と大日岳・奥大日岳

三ノ越あたりまで登ると富士山が見えるようになります。少しモヤがかっていますが、左奥に八ヶ岳、右奥に南アルプスが見え、その間に富士山がかすかに見えるのが分かるかと思います。富士山の手前は餓鬼岳でしょうか…?

残雪期立山登山 八ヶ岳・南アルプスの間の富士山

雄山山頂が近くなると爺ヶ岳や鹿島槍ヶ岳などが見えてきます。

残雪期の立山 雄山山頂から後立山連峰

山頂の雄山神社まで登ると北側に富士ノ折立や剱岳が見えます。剱岳の手前には、分かりづらいですが重なるように別山が見え、剱岳より左側には毛勝山が見えます。

残雪期の立山 雄山山頂から立山連峰と剣岳

剱岳のアップがこちら。手前に重なっている山が別山です。残雪期の立山 剣岳アップ

雄山神社の南側には山頂広場や北アルプス南部の山々が見えます。残雪期の立山 雄山神社から山頂広場

そしてこちらは槍ヶ岳方面。残雪期の立山 雄山神社から槍ヶ岳方面

3,000mの高所でしたが、子供は元気でした。昨年1歳時に来た時は気持ちが悪いのか眠いのか、ちょっと元気がなさそうでしたが、心肺機能も成長したようです。夫と手を繋ぎながら雄山神社の階段を自力で下っていきました。 残雪期の立山 雄山神社から下山

雄山神社まで登ると後立山連峰がより見えやすくなります。写真は左側から唐松岳・五竜岳・鹿島槍ヶ岳・爺ヶ岳です。

残雪期の立山 雄山神社から後立山連峰

後立山連峰の五竜岳と鹿島槍ヶ岳部分のアップです。

残雪期の立山 鹿島槍ヶ岳と五竜岳

大日岳・奥大日岳と剱岳を広角で撮影しました。

残雪期の立山 山頂から室堂平と大日岳・奥大日岳

山頂は多くの登山者で賑わっていました。この雪の3,000m峰を夫と手を繋いで歩く2歳児はちょっとシュールな感じでもありますが…。今日は非常に暖かく、山頂に長時間滞在していても厚手の長袖シャツ1枚で全く問題ないくらいでした。昨年は冬用のヤッケやソフトシェル、目出帽などフル装備だったのですが。風がないから暖かく感じるのか、昨年と10日くらいずれている差なのか分かりませんが、同じような時期でも随分と変わるものです。

残雪期の立山 山頂をあるく親子

あまりにも暖かかったので、山頂広場で小休止を取ることにしました。休憩地点からの眺めです。左側に写っているのは先ほどまでいた雄山神社です。雄山神社が最高地点になりますが、非常に狭いため、ほとんどの登山者が写真撮影をしたら広々とした山頂広場におりて来て休憩を取ります。あまりにも天気が良いので、一ノ越を挟んで反対側の龍王岳や浄土山に登るかどうか検討会議(?)を行いましたが、この時点では無理をせずに室堂まで直接下山しようという話になりました。

残雪期の立山 雄山神社

水分とエネルギーを補充したところで下山開始です。山頂で歩いていた子供は、下山時はキャリアに乗ってもらいます。さすがに立山はまだ自力では歩けません。

残雪期の立山 下山

所々凍結している箇所があるため、三ノ越の少し先当たりまでは12本爪アイゼンとピッケルを装備して下りました。
残雪期の立山 下山 残雪期の立山 下山

所々急斜面で凍結しているため、綺麗な景色に見入っていると危険です。慎重に下山します。

残雪期の立山 下山

今更ですが、今日は白山もバッチリ見えていました。

残雪期の立山 登山道から見る白山

一ノ越まで下山したところで、時間も早いため、浄土山方面に縦走してみようという話になりました。一ノ越でデポした荷物をまとめ、栄養補給をして出発です。すっかり下山する気分になっており登り返しはちょっぴりイヤでしたが、雲1つなくほぼ無風の快晴、またいつ来られるか分からないので最終的には縦走するということになりました。

龍王岳の方向に登っていく途中で振り返ると目の前に立山が風格のある佇まいを見せてくれます。

残雪期の立山 龍王岳への登山道から立山

龍王岳と浄土山の分岐のあたりに富山大学研究所があり、ベンチがいくつかあって休憩に適した場所になっています。そこですれ違った登山者の方に、夫が龍王岳の情報を聞いていました。龍王岳は立山側から見るとごつごつした岩の山で、ベビーキャリアでは難しそうでしたが、分岐のあたりから見たら登れそうと思ったらしく、情報収集に勤しんだようです。その登山者の方に写真を撮っていただきました。こちらは剱岳と立山連峰背景の写真です。子供は上を向いて口を開けて寝ていました。まるでエサを求めるコイのような口でした(笑)。

残雪期の立山連峰と剣岳

こちらは南側、薬師岳や黒部五郎岳方面が背景です。私たちの右奥に休憩スペースが見えます。結局ここに荷物をデポして龍王岳を往復することにしました。

残雪期の立山連峰 北アルプス南部方面

富山大学研究所から龍王岳への往復は一ノ越から雄山への往復を4分の1くらいにしたようなコースで、あっという間に登ることができました。こちらは龍王岳山頂から、先ほど登った雄山、別山、剱岳の風景です。

残雪期の立山 龍王岳山頂から剱・立山連峰

こちらは南側の眺めです。五色ヶ原の背後に薬師岳や黒部五郎岳、水晶岳、槍ヶ岳など北アルプスの多くの山々を一望できます。

残雪期の立山 龍王岳山頂から北アルプス南部

五色ヶ原と薬師岳・黒部五郎岳のアップの写真です。いつか立山から五色ヶ原経由で薬師岳まで縦走したいものです。

残雪期の立山 龍王岳山頂から五色ヶ原・薬師岳・黒部五郎岳

こちらは槍ヶ岳・穂高連峰、水晶岳のあたりのアップになります。前回はお昼過ぎには槍ヶ岳は雲の中でしたが今日は午後になっても槍ヶ岳がはっきり見えていて、改めて天気に恵まれたんだと実感しました。

残雪期の立山 龍王岳山頂から槍ヶ岳・水晶岳

龍王岳山頂には中国人の山岳スキーヤーのグループがいて、無線で連絡を取り合いながらスキーで滑降しようとしていました。なかなかの度胸です。名残惜しいですが、龍王岳の山頂は狭く、岩でごつごつしており、ゆっくりするような場所ではないため、下山します。

残雪期の立山 龍王岳山頂からの下山

富山大学研究所まで下りてデポした荷物を持ち、浄土山を目指して歩き始めます。浄土山は室堂平と室堂山、大日岳・奥大日岳の景色が素晴らしいです。浄土山のピークはとても緩やで広々としているため、厳密にどこが浄土山の山頂なのかはっきりとは分かりませんでした。

残雪期の立山 室堂山と大日岳・奥大日岳

少し歩くと軍人霊碑に出ます。本来ここから左側に行かなくてはいけなかったのですが、踏み跡が右側に多数ついており、間違えて右側へと進んでしまいました。

残雪期の立山 軍人霊碑

間違えた道には踏み跡がしっかり付いていますが、山岳スキーヤーの足跡だったのでしょうか…。残雪期の立山

ハイマツ帯では尾を広げるライチョウに出会いました。岩と色が一体化していて分かりずらいかも知れませんが、岩稜帯中央部にいます。

残雪の立山 尾を広げる雷鳥

このあと雪の急斜面に出てしまい、そのまま下るのは危険だと判断し、軍人霊碑まで登り返しました。GPSに従って夏道と同じルートを下山しましたが、途中までは雪がほとんどない岩の斜面で12本爪アイゼンでは非常に歩きにくかったです。そこを抜けると、やや斜面をトラバース気味に進みます。広々とした斜面に出ると歩きやすい雪道になります。山岳スキーには非常に良い場所です。

残雪期の立山 浄土山からの下山

元々の予定では、雄山から室堂に直接下山し、その足で弥陀ヶ原まで歩く予定でしたが、計画を変更し、龍王岳・浄土山に登って大正解でした!今日歩くことができなかった室堂から弥陀ヶ原までは、翌日逆ルートで歩くことにしました。また改めて報告します。

室堂から弥陀ヶ原までは立山黒部アルペンルートのバスで移動しました。大半の乗客が美女平に直行するため、ほとんどのバスが美女平直行便でした。天狗平や弥陀ヶ原で途中下車する場合は途中下車専用のレーンに並ぶ必要があります。途中下車の場合はまだ良いのですが、途中乗車の場合は予約をしないと乗れない場合があるそうで注意が必要とのことでした。

弥陀ヶ原ホテルは部屋が広々としていて、弥陀ヶ原の眺めも良く、食事も美味しかったです(夜の食事は酒類も含めてドリンクバーだったのも◎でした)。夜の星空観察会にも参加し、あいにく満月に近く星がクリアに見えませんでしたが、ホテルスタッフの方に星について詳しく教えて頂きました。

SMS

ヤマレコでは、コースや通過時刻などの記録も含めた山行日記も公開しております
立山雄山~龍王岳~浄土山

Instagramでも登山中に撮影した写真を発信しております。
tokiko.jpのInstagram

twitter始めました。
tokiko.jpのtwitter

コメント

タイトルとURLをコピーしました