<追記>マタニティ登山を終えた後、妊娠中の登山について体験したこと感じたことなどを、マタニティ登山(妊婦の登山)の注意点、マタニティ登山のためのウェア(妊婦用登山ウェア)のページにそれぞれ情報を集約して掲載しております。また妊娠に至るまでの経緯などは妊活についてのページに記しています。併せてご覧ください。
実は前回投稿の常念岳東尾根の下山翌日に妊娠が発覚し、一昨日の巻機山から戻ってき本日3月30日に病院の検査で正式に妊娠の診断を頂きました。
42歳で結婚したときは子供をもつ望みがなかったわけではありませんが、44歳目前になりさすがにもう妊娠することはないだろうと思っていたため、夫(アラスカ・デナリ単独登頂経験もある上級者)に教えてもらいながら冬山やクライミングにもチャレンジし始めた中での出来事でした。
これまで、このブログは山岳フォトを中心に掲載してきましたが、これから当面の間は、マタニティ登山や子連れ登山にテーマを変え、綴っていきたいと思います。
以前、五竜岳に登ったとき、山頂で八ツ峰キレットを縦走しようとしている小学生くらいの女の子2人を連れた夫婦を見たことがあります(女の子の会話から察するに、登山に慣れた感じでした)。
お腹の中にいる子が登山好きになるかどうか分かりませんが、ファミリーで本格的な登山ができるかも知れないという希望をもたらしてくれています。
現在はコロナ禍で外出自粛要請が出され、緊急事態宣言が下されるかどうかというタイミングですので、神奈川県在住の私は妊娠に関わらずしばらくの間登山はお預けです。
いつ新型コロナウイルスが収束に向かうか未知数ではありますが、登山ができる環境になったらまたいずれ再開したいと思っております。
今回、妊娠期間中に再開できる時機が来た時のために、妊婦の登山についていろいろと調べてみました。
様々なウェブサイトを見ると、「妊婦の登山はリスクが大きすぎるので避けるべき」という意見と「無理のない範囲ならリフレッシュになるのでOK」という意見とに分かれるようです。
リスク回避を重視するか、メリットを重視するのかで意見が分かれているようでした。
リスクとしては「酸素の供給不足」「転倒などの物理的な衝撃」の2点に集約されるのではないかと思います。
そしてメリットとしては、山の景色・空気・自然の音に触れることによるリフレッシュ。
賛否両論あることは分かりましたが、リスクを全くとらなければ何も楽しめずにストレスばかり溜まることもあるかもしれません。
仮に気にしていたら、運動だけでなく、自動車や自転車の運転や食生活など、生活の場面場面全てに神経質にならなければいけません。
私は自身の技術・経験から、リスクを低くしながらもストレスなく楽しめるように、以下のようなルールを作った上で登山を続けることにしました。
- 標高の高い山には行かない
- 心拍数が上がり過ぎないように確認しながらゆっくり登る
- 標高差や所要時間の短いコースを選ぶ
- 可能な限り荷物は軽量化
- 鎖場や岩場、泥濘のあるコースは避け、傾斜が緩やかな登山道を選ぶ(特に下山時)
- 雨の日や強風の日は登らない
- 日帰り登山限定にする
- 体調や天候の変化によってはすぐに下山する
- 妊娠前から行っていた有酸素運動を引き続き欠かさず行う
- 夫と一緒に登る
標高については、一部のウェブサイトでは2000mまでと書かれていましたが、何mまで大丈夫という根拠はないようです。
私自身は富士山(3776m)や玉山(3952m)では高山病にかかったことがないこと、妊娠に気づかずに登ってしまった先日の常念岳(2857m、テントは2178m峰付近)では流産の兆候は見られなかったため、2000m台半ばの標高くらいまでを限度と考えました。
心拍数は、昨年購入したApple Watchが自動で計測してくれるのでとても便利です。
妊娠前は、緩やかな坂で120程度、急坂で最高145程度の心拍数でしたが、妊娠すると妊娠前よりも心拍数が10~20程度上がるそうですので、妊娠前の心拍数を越えないようなペースで登るつもりです。
荷物の軽量化については、雨具や水分、行動食など、生命にかかわるものについてはケチらずに持っていきますが、一眼レフなど、趣味の範囲のもので重量のあるものは置いていくことにしました。
雨具やザックなども、性能を落とさない範囲で軽量のものを活用する予定です。日帰り登山限定とするのも、荷物が重くならないようにするためでもあります。
上記はあくまでも私自身が自己責任で登山を続ける場合の話です。
人によって、技術・経験・体力は違いますし、リスクへの考え方も違うでしょうから、もし妊婦の登山について調べている妊婦さんがご覧になっていましたら、ご自身のケースに当てはめて、あくまで自己責任でご判断下さい。